公開直前の話題作をいち早く鑑賞できることで注目の「特別招待作品」。その中でも、第24回東京国際映画祭がスタートして真っ先に上映される“特別オープニング作品”として、10月22日(土)、辛亥革命100周年記念にしてジャッキー・チェンさんの出演100作記念作品、『1911』が上映されました。
舞台挨拶には、「一昨日から昨日まで1時間しか寝ていません」という超多忙なスケジュールのなか、「今回は、震災が起こってからの初めての東京国際映画祭です。どんなことがあっても絶対に来たいと思っていました」と日本への想いを語ったジャッキーさんが登場。日本語吹替版に出演した、江角マキコさん、中川翔子さんとともに、ファンからの熱い声援を受けました。
『1911』は、欧米諸国の侵略を受け衰退の一歩をたどるラストエンペラーの時代、清王朝末期の中国を舞台に、国を憂いた若者たちによる辛亥革命のドラマが描かれるスペクタクル大作。ジャッキーさんは、革命の指導者・孫文の右腕として活躍する革命軍の司令官・黄興役を熱演するほか、総監督として作品を完成させました。
黄興の妻、徐宗漢の声を演じた江角さんは、「ジャッキーさんとは45分前に初めてお会いしたのですが、まさか自分がこんなことになってしまうなんて・・・」と、初対面に感動して興奮してしまったことを披露。「この作品からはジャッキーさんの中国に対する愛、未来に対する愛を感じました。参加させていただいて本当に感謝しています。ますます進化を続けるジャッキーさんの姿を、これからもファンとして見続けていきたいです」と、作品の印象と一ファンとしての想いを語りました。
そして、黄興が信頼する若き革命家・林覚民の妻、陳意映の声を務めた中川翔子さんは、自他ともに認める熱烈な“ジャッキー・ファン”。「同じこの場に立てて、ジャッキーさんが吸い込んだ酸素を呼吸するたびに、(私の)魂が出たり入ったり。いまこの瞬間、中川家の先祖代々の霊が全員“酔拳”の型をとっています」と喜びをまくしたて、10年前のただのファンの時代に偶然ジャッキーさんと香港で出会い「ごはんをおごってもらった」というエピソードを交えながら、「ジャッキーさんの100作目という、“生きた証”であるこの作品に参加させていただいて本当に幸せです。全人生、全身全霊をかけて宣伝します!」と熱すぎるコメントを寄せました。
間に通訳を挟むことなく一気に想いを言い切った中川さんの様子にジャッキーさんは、「(こんなに長いと)英語の通訳さんが大変! でもちゃんと全部訳して!」とひと言。会場の爆笑を誘うとともに、的確な通訳が終わると、「すごい、そのままちゃんと訳してる!」と労いました。
製作、監督、脚本、主演ほか、1人5役の新作『十二支(原題)』を現在撮影中というジャッキーさん。「このまま中国にとんぼ帰りして、明日は6時から撮影だからイソガシイネ」と笑いながら、「皆さんには本当に長い間たくさんのエネルギーをもらってきました。僕の映画作りは、退屈で大変な作業の積み重ねですが、それを乗り越えてがんばってこられたのは、全世界の皆さんが僕の映画を観たいと望んできてくれたからです。本当にありがとう」とのメッセージ。「You for me, I for you. Thank you.(みんなは僕の力です。僕もみんなのためにいます。ありがとう)」と挨拶を締めくくりました。