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2011.10.31
[イベントレポート]
ロジャー・コーマン「家に入りきらないぐらい映画を作ってきた」──10/29『コーマン帝国』舞台挨拶




 
ゲスト
ロジャー・コーマン(出演者)
ジュリー・コーマン(出演者)
 
●動画を見逃した方のためのテキスト版:
ジュリー・コーマン:実はこのTIFFに来る前に、他の国際映画祭にいました。フランスでしたが、その時は監督のアレックス・ステイプルトンも一緒でした。フランスの監督さんが「なぜ、モンテ・ヘルマンが出ていないんだ!」と文句を言ってきました。対してアレックスは「そりゃあもう400本以上作った人と、仕事をした人全部を入れるわけにはいかないでしょう?それはDVDの特典映像に入るかもしれませんよ。」と答えていました。
皆さんもぜひこの映画を見て楽しんでください。もし、皆さんの予想した人が出てこなかった場合は、多分DVDの特典映像に出てくる思います(笑)。
 
ロジャー・コーマン:この作品は、監督がまだ若いアメリカの女性、アレックス・ステイプルトンと言いまして、これは彼女の初めてのドキュメンタリーなのです。7~8年もの間、彼女はこの作品に関わっていて、ぼくはこの作品をとっても気に入っています。私へのインタビューもとっても上手くやってくれましたし、また私と関係のある人たちとのインタビューもとても上手くいっていると思います。
 
Q:これまでは、撮る側の監督でしたが、被写体になるというスタンスについてどう思われましたか?
 
ロジャー・コーマン:本当に不思議な体験で、いわゆる“俳優”になっているわけですね、監督としての自分が何かを“言いたい”という気持ちになるのですが、いやいやぼくは監督ではないんだと必死にこらえて俳優に徹しました。
とにかくこれはぼくの映画ではないということ、彼女の、アレックスの映画だということで、彼女は本当に素晴らしい仕事をしてくれたと思いますし、ぼくはこの映画にとっても満足していて、とても“楽”でした。
 
ジュリー・コーマン:最初にサンダンス映画祭に招待されたのですが、ロジャーもそこに呼ばれた時、「ぼく、何で行くの?ぼくの映画じゃないのに」って言っていました(笑)。
 
Q:400~500本の作品のフィルムが残っていますよね?
 
ロジャー・コーマン:家ではもう置ききれないんですね。入りきらないので映画を保管する特別な金庫に入れてあるんです。温度も適温で涼しくなくてはいけないし、なのでいくつかはデジタルに変換して、ネガの劣化を防ぐことを行っています。
 
Q:日本は何回目ですか?
 
ロジャー・コーマン:4回目です。毎回、本当にこの国が好きになります。東京も大好きなのですが、京都にも2回行きましたよ。世界で一番美しい街のひとつだと思います。
 
Q:日本の監督とも親交があったそうですね。
 
ロジャー・コーマン:黒澤明監督とは友人関係で、何度か家に夕食を食べに来てくれたこともあります。我々の会社が彼の作品を配給した頃からの関係なんです。実は昨日の夜、東京に着きまして、連れていかれたレストランが“クロサワ”という名前でした(笑)。
80年にSF映画『宇宙の七人』という作品を作りましたが、その中で登場する惑星の名前を“アキラ”と、黒澤さんのお名前からつけさせていただいたんですよ。

 
コーマン帝国

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