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2011.11.04
[更新/お知らせ]
TOYOTA Earth Grand Prix、アジアの風、日本映画・ある視点 審査員総評

TOYOTA Earth Grand Prix 
総評:品田雄吉
(TOYOTA Earth Grand Prix審査委員)
 
エントリーされた作品は12作品ありまして、非常に様々な国から出品されました。また題材も多岐にわたっておりまして、1本1本非常に興味深く、他にも賞を出したいという作品が結構ありました。結局今発表した2本になったのですが、自然と人間がどのように、付き合いながら生きていくかという問題を両作品とも力強く、しかも詩情豊かに描いておりまして、それがまた評価が高かったというわけです。他にもいろいろ楽しい作品がありましたし、考えさせられる内容をもった作品も多く、このTOYOTA Earth Grand Prixはこれからさらに、充実していくのではないかということを予感させた今回の審査だったと思います。
 
TOYOTA Earth Grand Prix :カミーラ・アンディニ監督作品『鏡は嘘をつかない
TOYOTA Earth Grand Prix 審査員特別賞:ヴェルナー・ヘルツォーク/ドミトリー・ワシュコフ監督作品『ハッピー・ピープル タイガで暮らす一年
 


 
アジアの風 
作品賞クリスマス・イブ』(ジェフリー・ジェトゥリアン監督)へのコメント:
フィリップ・チア(アジアの風 審査委員)
 
今回の選んだ作品に関してですが、非常に語り口が上手かったということ、一晩のできごとなのですが、ある家族の物語であると同時に、植民時代後の国の歴史をも描いていて、更に宗教的な偽善主義も批判している。そういう部分が非常に評価されたということです。この映画をプレミア上映した映画祭があるのですが、非常に新しい監督を発掘するという役目を担っていると思います。そのような映画祭がもっともっと増えるといいと私は思っております。
 
「アジアの風」部門全体への総評
私はこの東京国際映画祭に15年前にも来たことがあります。その時もすでにアジア部門が強いというふうに感じていたのですけれども、まさにこのアジアの風部門というのがどんどん、どんどん素晴らしい部門になってきておりまして、今回も受賞した若いアンディニ監督もそうですし、シャンカル監督、マレーシアのヨウ監督などなど多くの監督にチャンスを与えていると思います。「信じよう。映画の力。」-まさに素晴らしい映画の力だと思います。
 
アジアの風
スペシャルメンション総評:
TATSUMI
エリック・クー監督の辰巳ヨシヒロへの気持ちいいほどの尽きせぬ愛情を感じる作品である。同時に国内外へ辰巳さんの才能の再評価の機会をこの映画が作ってくれたことを、劇画文化に育まれてきた者にとっては嬉しく思う。原作の魅力を余すことなく伝えた誠実な演出とともに、エリック監督の新たなチャレンジを評価したい。
 
鏡は嘘をつかない
海上で暮らす人々の生と死を残酷なまでに美しいロケーションの中で撮り上げている。 特に東日本大震災直後の日本人にとって、海の恩恵と恐ろしさをこうして異国の人々と共有していることを知るのは、意義深いことだろう。「東北の海とインドネシアの海はつながっている」、その単純な事実をこの映画は教えてくれる。
 
ラジニ・カーントのロボット(仮)
人工知能を持ったロボットが心を持つ映画は多くあるが、ロボットが悟りを開くに至るのは、S・スピルバーグもなしえなかった創造力である。何より、単純に娯楽作として素晴らしい。ボリウッドの怒涛のパワーは、明るい未来を描きにくくなっている日本人に笑顔と生きる喜びを与えてくれると信じたい。
 


 
日本映画・ある視点
総評:柏原寛司
(日本映画・ある視点 審査委員)
 
今年の審査を終えて感じたことは、ちょっと一人よがりの作品が多かったということですね。観客の想像力をかきたてる作り方をするということは映像作家として当然のことなのですが、それと同時に自分たちがやりたいことを観客にいかに伝えるかということも、必要だと思います。そういう意味で『ももいろそらを』が一番バランス良くできていたと思っています。映画というのは省略の芸術です。これからチャレンジしてくる若い作家の人たちは、切り捨てるところは切り捨て、いくつかを残して、自分のやりたいことをきっちり押し込めるか、というやり方で挑戦してきて欲しいです。既成の作家にないオリジナリティあふれる若い才能が出てくることを期待します。
 
日本映画・ある視点 作品賞: 小林啓一監督作品『ももいろそらを
 
各受賞者のコメント、コンペティション総括等は下記のニュースよりご確認ください。
クロージングセレモニー詳報
受賞者記者会見の模様(1)
受賞者記者会見の模様(2)
コンペティション審査委員 総括

KEIRIN.JP本映画祭は、競輪の補助を受けて開催します。TIFF History
第23回 東京国際映画祭(2009年度)